神との駆け引き
再びマイム、「ロープ」で習作。
ロープは緊張と緩和でできている。
引く動作には己の意思が、引かれる動作には第三者、神の意思が介在する。
豊かな表現には神の意思が付きものだ。
シェイクスピアの戯曲では意思を持つ人間ほど運命、つまり神の意思に惑わされる。
といっても人間は幻惑を好む。愛や夢に惑わされたい生き物だ。ちょっぴり物事が上手くいかないことは人生というストーリーを色めき立たせるスパイスになる。
だから人間は刺激を求めてジェットコースター的快楽に耽り、酒に溺れて思考を攪乱させる。
はじめから全て上手くいってしまうと足指を大知に踏ん張ることを忘れ、弛みきってしまう。
神との綱引きであり、駆け引き。緊張と緩和、ロープ。