ストリップ
女性の裸体には、アメノウズメが岩屋戸からアマテラスを導いたように場を操る力があり、それと同時にウズメが裸体で踊ったのを「如何にも滑稽である」と神々が笑ったように、裸には人々を笑顔にする力も滑稽さも存在する。
ステージに現れた裸にはなんらかの力を感じつつも、そのように観ていいものか、ディズニーのパレードのように視覚的に楽しむものなのか、とにかく見慣れていない裸を直視することができなかった。
踊り子が舞台に立つために大変な努力をしているということは、ステージ上の一つひとつの動作からもその体つきからも伺い知れる。
舞台の生の価値がこれほどまでに存分に生かされている媒体はないのではないだろうか。
AVの中心は世界の隅々まで散らばった観賞者各々のホーム。
対して、ストリップは今、ここが中心。
踊り子が香水を振りまいているのか、空間演出か、甘い香りがどこからか漂ってくる。