フテブテの歩み

サワユキ。傲慢な小娘。文筆家。演劇ユニット「燃ゆる塵芥」主宰。

感性

自分の感性を信じるのは大変尊いことだと思いますが、その感性を他者との距離を置いたり詰めたりする際の絶対的な判断基準としてしまうのは危ういと思います。

 

確かに経験から基づく感性、いわゆる「勘」というものは当たることだって多いだろうし、それを元に自分の行動を決定することもあってよいと思います。

ですが、全てが自分の感性による判断であると、他者を寄せ付けない人間になってしまうと思います。

相手の行動の根拠を知ったり想像したりした上で、自分の感性を信じれば独りよがりさは薄れると思うのです。

仮に独りよがりであってもいいと思うのですが、独りよがりの何を危惧しているかって、独りよがりでは自分の心の内でしか生きられないと思うからです。

 

若い頃は素敵な感性の持ち主でも、磨いていかないと鮮度が落ちてしまうんじゃないでしょうか?

歯は毎日使いますから、白を保つには歯より硬いダイヤモンドで、削るように磨かなければいけません。

感性も歯と一緒で、自分の感性と同じかそれ以上に硬い感性で削るように磨かなければならないと思います。

きっと感性は削るようにしか磨けないし、しかも削り過ぎると無くなったり使い物にならなくなったりしまうし、けれども削らなくても使い物にならなくなってしまうんだと思います。

 

本当のところ、歯は歯磨きさえすれば衛生上は問題ないかもしれないし、白を保つという目的がないなら、いじらない方がいいのかもしれませんが。

しかし感性だけは、そうはいかないと思うのです。